ドラム&パーカッションを演奏してかれこれ40年以上になりますが、いつも違う状況なので決まったジャンルや特定のバンドはありません。
俗に言うセッション(スタジオ)・ミュージシャンなのですが、そんなにカッコいいものではない、と思ってます。
プロドラマーの仕事の半分は「プロの運送屋」とよく仲間内で笑っていますが…音楽肉体労働者のようなものでしょうか。
「重い機材を車に積んで、どこまでもいくプロドラマー♪♪」
・・・なんか歌ができてしまいそうです。
■仕事の領域と概要
①パフォーマンス・ミュージシャン
ライブ演奏=20才から現在までいろいろ。現場は90年台初頭のバブル崩壊からシンガーのツアーが少なくなり、ミュージカルなどのショービジネスやジャズの即興演奏(お金にはなりませんが…)に比重が移ってきています。
②スタジオ・ミュージシャン
レコーディングのお仕事です。駆け出し~30才台のころは諸先輩ドラマーのすきまでよくやっていました。しかしコンピュータの発達により、専門のミュージシャンは皆無となり、用語としても死語に近くなっています。最近ではセッションミュージシャン全般を「スタジオミュージシャン」と呼ぶこともあるようです。
③ メソッド・ミュージシャン
音楽教育のセオリーを研究して執筆します。80年代の米国モダンドラマー誌、日本ではドラムマガジン創刊より始まった業態で、私も当初より参画し、テキスト制作や雑誌執筆、音源制作のスタジオワークなどで忙しくしていました。これらがリズケン(リズム教育研究所)創立の契機となっています。
④ドラム・インストラクター
レッスンをおこなうわけですが、日本における業態の始まりは、ヤマハのネム音楽院(後のヤマハ音楽院)、および私の恩師である猪俣猛先生によるRCC設立が契機となっています。
その後、専門学校の乱立を経て、現在は音楽大学によるポピュラー、ジャズ教育がおこなわれるようになりました。私も昭和音楽大学のファカルティで講師をしています。
■自分の定義はあくまで職業ドラマーで、アーティストとしてのスタンスは当初から取っていません。なるべく目立たないように仕事をこなすのが身上です。
そんなわけで仕事の現場では音楽=曲調の好き嫌いはありません。プリンシパル楽器はドラムセットですが、レコーディングセッションはマルチパーカッションのスタンスでやっています。ドラムセット、ラテンパーカッション、ティンパニーがおもな演奏楽器です。
■演奏キャリアで経験した音楽スタイル、アンサンブルの編成、様式
クラシック・オーケストラ(プロオケ・フル編成)
クラシックオーケストラ+ドラムセットサポート
金管アンサンブル+打楽器
パイプオルガン+打楽器
打楽器アンサンブル(ジャズ・ポップ系)
マーチングパーカッションアンサンブル+ドラムセット
ドラムセットオーケストラ(ドラムアンサンブル)
ドラムソロ(VP等)
ドラムセットデュオ
スネアードラム・ソロ
ルーディメンツ・アンサンブル
ジャズ・ビッグバンド(オーケストラ)
ジャズコンボ(トリオ~3管編成)
フリージャズ・インプロヴィゼーション
ポップバンド(ロック、プログレ、シンガーバック)
エレクトーンアンサンブル
シンセサイザーオーケストラ(大編成)
ミュージカル・オーケストラピット
ラテンジャズコンボ(キューバンコンフント)
サンバ・バッカーダ
アフリカン・ポリリズム・アンサンブル
和楽器+シンセサイザー+打楽器
その他いろいろ…
※ありとあらゆるアンサンブルをやってきましたが、なぜか
R&B,Soul,Funk系は経験がありません。遊びでは少しやりますが。
実は大好きなジャンルで、もっているLPやCDは一番多いんですが……
日本には仕事として演奏するマーケットがないかもしれません。